個人山行 野登山から仙ヶ岳縦走

 

【日 時】2023年11月2日

【参加者】Ts本、I野、A隅、H場、K藤

【行 程】

坂本棚田駐車場(07:05)・・・分岐(07:10)・・・野登山(09:10)[休憩 5分]・・・国見広場(09:20)[休憩 5分]・・・仙鶏尾根分岐(09:40)・・・野登山分岐(10:20)・・・東峰(11:10)[休憩 20分]・・・白谷分岐(11:35)・・・仙ヶ岳(11:45)[休憩5分]・・・白谷分岐(11:55)・・・東峰(12:05)[休憩 5分]・・・野登山分岐(12:45)・・・ミツマタ尾根分岐(13:20)・・・坂本棚田駐車場(15:00)

 

 

 

 

 

 

【報 告】

 11月になっても各地で夏日が予想された2日、鈴鹿山系南部の野登山から仙ヶ岳の縦走山行に出かけた。朝7時前に坂本棚田駐車場に2台が集合、トイレを済ませ登山届を投函してから7時過ぎに出発した。

しばらくは集落の中を歩き、途中から山道へ入る。比較的広い林の中の登山道をガシガシ登っていく。急登というほどではないが、しばらく登ると汗が出てくる。衣服調整の休憩をしてしばらく登ると林道に出る。実は一台の車が、朝駐車場が分からずこのあたりまで登ってきたとのことで、「見覚えがある」と笑っていた。

 そこからさらに登ると展望の開けた広場「夢見台」に着く。鈴鹿市街や伊勢湾の方面が展望できたが、靄が濃くうっすらと景色が見えるという状況だった。

 さらに登っていくと野登寺(やとうじ)の入口広場。ここには車でも来られるようで、トイレもありしばらく休憩する。変わった形の鳥居のような物が建っていて、これをくぐってさらに奥に進むと野登寺の参拝路へ。少し立ち寄っていこうと境内へと入っていくと,その通路にミツマタが植えられていて、小さい白いつぼみがたくさん付いていた。春になると黄色い花でさぞ賑やかになるだろうと思われた。創建は平安時代に遡るという古刹で、山行の無事をお参りして登山道に戻った。

 野登寺から10分ほどで、野登山(ののぼりやま)山頂に到着。周りは木に囲まれて展望はないが、木々がわずかに色づきはじめ、こもれびが明るい山頂だった。

 野登山を後にして、展望が抜群という国見広場へ。北を見ると入道ヶ岳、鎌ヶ岳や御在所岳が見わたせ、眼下には鈴鹿山麓の町並みや伊勢湾などを望むことができた。残念なのは霞や靄で光が乱反射してあまりくっきりとは展望ができなかったこと。

 国見広場から林道をしばらく下ると仙鶏尾根分岐の登山道入口へ。杉・桧などの樹林帯を下っていく急坂の道なのだが、太陽の光が遮られて、まるで深海の暗がりに向かって入っていくような不気味な感じ。おまけに入口の立て札には、令和2年に熊が出没したとの注意書きもあり、一同ビビる。とにかく樹林帯の中を熊鈴を鳴らしながら進んでいくと、仙鶏尾根とミツマタ尾根の分岐。ここから仙鶏尾根の登りがはじまる。昔は野登山は鶏足山と呼ばれていたため、仙ヶ岳とを結ぶ尾根で仙鶏尾根ということだった。

 この尾根道はやせた尾根の上り下りが連続し、しかも花崗岩の風化したザレ道や岩陵の道など、通過するのになかなか注意が必要だった。アップダウンを繰り返して登っていくと、仙ヶ岳が壁のようにだんだん大きく見えてくる。野登山分岐(小岐須渓谷からの分岐=仙鶏乗越)を通り過ぎると仙ヶ岳本体の登り。途中の登山道が崩落していて、ロープに助けられながらよじ登る。やっと山頂かと思うと手前のピークが2つほどあって、そこを越えて,最後の岩場を登り切ると仙ヶ岳の東峰(仙の岩)にたどり着いた。ここで昼食休憩。日差しを遮るものがなく少し暑いくらい。亀山方面や下を走る新名神などを眺めながら昼食をとる。昼食後荷物をここにデポして、西峰(仙ヶ岳山頂)をめざす。10分ほどで山頂に到着。山頂からは滋賀県側の綿向山や雨乞岳、鎌ヶ岳など大展望を楽しんだ。こちらから東峰を見ると仙の岩がひょっこり立ち上がって見えるのが特徴的だった。また山頂付近の黄葉は陽を受けて明るく光って見えた。山頂で記念写真を撮って下山。岩岩とした道やザレた道など下りの方が緊張する。転倒しないようにゆっくりと歩を進め、仙鶏尾根をミツマタ尾根分岐まで戻って、ここを下る。しばらく尾根道を下っていくと、名前の通りミツマタの群生地が現れる。まもなく尾根から降りて、沢を渡り、林道を坂本集落に向かって下っていく。鳥獣柵をくぐって、棚田の間の道を駐車場に向かう。広々とした棚田風景も疲れを癒やしてくれる。下山後は「鈴鹿天然温泉花しょうぶ」で汗を流して帰路についた。予想外にあたたかい秋晴れのもと、登りごたえのある仙ヶ岳への縦走は、とても変化に富んだ楽しい山行だった。

 

(一口感想) 鈴鹿の山には何度も来ている。花崗岩のザレと松と巨石の印象が強い。今回もそうなのだが、野登山にはミツマタの森、ミツマタ尾根という箇所があり、3~ 4月上旬には山の斜面が黄色に染まるらしい。是非、また来たい。坂本棚田駐車場付近は坂本棚田があり、美しい棚田風景も観賞しながらの開始。ブナ林を登り、野登寺の参道に建ち並ぶ大杉にも圧倒され参詣。ミツマタ尾根~仙鶏尾根~仙ヶ岳へと登るに連れ険しさは増し、仙の石まではナカナカのやせ尾根。登頂。仙の石付近で昼食。少し霞んでいますが秋山の紅葉の先には、鎌ヶ岳や御在所岳の鈴鹿セブンも見える。ザックをデポして仙ヶ岳往復。(ここが山頂。)

 ザレた尾根や坂をロープの補助で下りる。下山はコースを変えてミツマタの森を通過。これだけの群生地は見事。帰途、亀山イオンモール花しょうぶの湯に立ち寄った。

 皆様ご苦労様でした。そして、いつも感謝してます。(I野)