2023年度 北アルプス夏山集中 北アルプス・立山室堂~浄土山~五色ヶ原~雷鳥沢キャンプ場

  日時  2023年7月27日(木)~30日(日)山中テント2泊
  参加者 K原(L)、T本(車)、I野
  行程、コースタイム
27日(晴)草津駅前13:30==名神栗東IC==彦根IC==北陸道立山IC17:40==18:30「里の湯雷鳥荘」泊(6090円)
28日(晴のち雷雨)5:45出発==ケーブル立山駅7:10==美女平7:40==バス(4090円)==8:15室堂ターミナル8:25---立山カ        ルデラ展望台9:30---浄土山北峰(2831m)---10:30浄土山南峰(2835m)---12:30獅子岳(2714m)---13:45ザラ峠

          (2348m)---14:45五色ヶ原テン場(2410m)(1500円)
29日(晴のち雨)5:35出発---6:15ザラ峠---8:00獅子岳---10:30浄土山南峰---11:00一ノ越---12:40雷鳥沢キャンプ場

          (2280m)(1000円)
30日(晴)6:30出発---7:10ミクリガ池---7:35室堂ターミナル8:10(4090円)==美女平==立山駅9:20==9:50吉峰温泉(入 

           浴590円)10:50==(帰路)

 

 

感想
 立山雷鳥沢での夏山集中、五色ヶ原でのテント泊は初めて。いくつかのピークを越えて花の咲く草原へ歩く穏やかなコースを思い描いていたが、現実はもっと厳しかった。室堂展望台から見上げた浄土山は、岩でゴツゴツした急登。息を切らして登り切ると次に竜王山の岩峰。その先鬼岳、獅子岳と急登、激下りが続き、テントを担いでのアップダウンは予想以上にこたえた。しかし、前方に見える薬師岳や遥かに槍、笠ヶ岳などアルプスの絶景が元気をくれて、なんとかテント場にたどり着き雷鳴を聞きながら急いで設営。雷鳴豪雨の中で一時間ほど待機、その後坪田さんチームのテントで交流・宴会となり、暖かいごちそうもいただくことになった。(感謝-お返しにビールを差し入れ)
 翌日は昨日の道を戻る。テントが濡れているためか前日よりも重い。休み休みを繰り返しながら、一ノ越に到着。雷鳥沢のキャンプ場が遠くに見えて、結構時間がかかり14時ころ到着してテントを設営した。集中には28名の参加とのことで、五色ヶ原経由の熟成した?ワインが場を盛り上げる役に立った。3日目の剱御前も見送りになったが、ゆったりと地元の吉峰温泉に浸かり帰路に就いた。
 真夏の立山で涼しい風に吹かれて高山歩きを満喫した夏山集中だった。計画いただいた金原さんはじめ同行の皆さんに感謝です。 (T本)                              

    23夏季集中金原さんチームに参加して       
 
 室堂ターミナルを出発し浄土山に登攀、南峰の分岐から龍王岳を巻いて行く。鬼岳からは斜面をトラバースするように下る。獅子岳はピークを越し、ザラ峠までは標高差400m。梯子もある。ザラ峠を越え、木道の先に五色ヶ原が見えた時はうれしかった。テントを張り終えると同時に雷雨。荷物と一緒に飛び込んで、テントに当たる大粒の雨、稲光、雷音を感じながら、疲れてそのまま少し寝てしまった。坪田さんチームの夕食に混ぜてもらい、女性陣の山の料理と話しに和んで大いに回復。
 翌日は来た道を辿り一ノ越山荘へ。そこから見上げる雄山は鋭い岩峰に見える。ゆっくり登っても1時間かからないらしいが、この日の私にはその余裕さえなかった。仕方ない。更に 2時間歩いて雷鳥平まで。テントの中で仮眠。騒がしいので、出て行ったら夏季集中が始まった。こうした場所での宴会は、去年の徳沢以来。ここまでたどり着いた各々の行程を聞いたり、明日の予定を話したりと話題は尽きないが、ハイキング部が宿に帰るというので、それについて抜け出して風呂に行った。温泉で回復。体調悪く、皆さん、色々アドバイスしていただいてありがとうございました。   (I野)


「五色ヶ原」、この名は以前からの憧れになっていた。十数年前から遠くに眺め、ガイドブックの写真を見て、北アルプスの険しい稜線の上にあるなだらかな平原を一度は訪れたいと思っていた。今年の夏山集中が立山雷鳥沢キャンプ場に決まったことで、今年こそ行ってみようと企画した。室堂から往復するのが最も早く行けると、軽く考えていた。同行の二人と室堂ターミナルから歩き始め、立山カルデラ展望台に行き、以前と同じ五色ヶ原の姿と槍・穂高までの稜線がほとんど見えたことにまず感慨深く感じた。そこから浄土山への登りにかかると以前よりもはるかに辛く感じた。十数年の年月が体の上にのしかかったようだった。なんとか登り切り、南峰の分岐から南の縦走路に初めて踏み込む。前を見るとピークからコルが見えない。地図では高低差200mから360mの急な岩稜の起伏が何回も続く。下りも要注意、登りは喘ぎながら攀じる厳しさ。「軽く」考えたことを反省したが、今さら引き返せないのでゆっくりと、しかも体をなだめすかしながらなんとか歩を進める。ザラ峠から五色ヶ原の末端に辿り着いたときは正直言って「ホッ」とした。
五色ヶ原は想像よりも広い緩斜面で、そこまでの険しい岩稜とは別世界だった。が、そのころ雷鳴が近づいてきていた。テン場に着いたとき坪田さんがテントを張る準備をしておられた。たぶんと思っていたがちょうど同じ時間に着いていて嬉しかった。こちらも急いでテントを張ったら、入れる状態になった時に大粒の雨が降り始めた。ギリギリでテントに入り、雷が近くまで落ち始めているのを感じながら過ぎ去るのをじっと待った。ザックの重さも有るが、テント泊山行はお天気についても忍耐山行でもあると思い知らされた。雷雨が治まって坪田さんチームのテントに潜り込んで1回目の集中宴会。偶然会った他会の仲間とも交流山行になった。
翌日、集中場所の雷鳥沢キャンプ場へ行くのは登りが多い。1回目宴会の後はキツい。さらに土曜日の午後に雷鳥沢キャンプ場で10張り近くのテントスペースを確保できるか心配になる。だからといって走って行くこともできない。獅子岳への急な登りと浄土山への見上げるような長い登りを足元だけを見るようにして歩を進める。上を見るとそのたびに疲れが増すように感じるから。やっと浄土山へ辿り着いて室堂平が見えた時も昨日と同じように「ホッ」とした。当初、可能ならと考えていた立山などは到底無理と判断し、あとは雷鳥沢へ降りるだけだが、これがまた長い距離があった。途中の山小屋でビールを仕入れてまた重くなったが、何故かこれは頑張れた。キャンプ場に着き、何張りかのテントスペースと集中場所を確保した頃、ボツボツと1チームずつ到着し、間もなく準備できた人たちから集中宴会が始まった。全員がそろえば6チームで28人。これほど集まったのはほとんどなかったと思う。全員の自己紹介、挨拶とあとはお決まりの宴会。
以前にも雷鳥沢で集中を計画したが、天気が悪くてできなかった。今年は数年ぶりに実現できたことに感慨深い。同行者と集中参加者に感謝。(K原)