個人山行 新緑の田上山・呉枯ノ峰・菅山寺周回

【 実施日】  2022.5.4(水) 快晴

N西(感想)、他1名

 

7:05木之本駅―7:25田上山登山口―7:50田上山―8:30呉枯ノ峰-9:05菅山寺―大箕山―10:30呉枯ノ峰―11:10呉枯ノ峰登山口

距離13.9km 登り847m 下り776m

 

 

 

 

 “呉枯ノ峰”とはなんとも寂しげな名前の山だと思っていたが、一等三角点のある、歴史と自然を楽しめる、とても気持ちのいいお山であった。

 JR木之本駅に駐車して、お地蔵さんで有名な浄真寺を通過して、伊香高等学校の裏の登山口から登り初めた。登山口には早速、鹿の頭部の死骸が転がっていた。鹿は角は立派だが顔は小さいものだ。登り始めるとすぐにいくつもの石仏が登山道に沿って安置されている。遠くに琵琶湖も眺めることができる。整備された登山道に木漏れ日が降り注ぎ気持ちがいい。緩やかに登っていくと、田上山にはすぐに到着した。堀切の表示があり城跡であったことがわかる。羽柴秀吉の弟、秀長が布陣した跡とのことだが詳細は不明のようだ。

 ここから呉枯ノ峰を目指す。あまり歩かれていないのだろう。土が柔らかく登山道には落ち葉が多く、足元がとられる。後ろからドスンと何かが落ちる音がした。まさか熊?一瞬焦ったが、気を取り直して歩き進める。熊鈴を持参してよかったと思った。周りの草木はガサガサと音を立てている。トカゲとヘビが多い。菅山寺分岐を通過して、登山開始から約1時間で呉枯ノ峰山頂に到着。一等三角点の山頂には手書きの小さな表示板があるだけだ。小休止して、せっかくなので少し引き返して菅山寺まで行くことにした。方角を確認せずに歩き始めたら道を間違えた。GPSで確認し分岐まで戻り、菅山寺に向かった。20分程度ならすぐだろうと思っていたが、少し下ってからの登りで思っていたより遠く感じた。菅山寺までは表示もあり登山道もちゃんとあった。

 菅山寺は廃寺で老朽化して一部崩落していたが、昔は大きなお寺だったことを思わせる立派な建物であった。山門の側には大きなケヤキの木がある。台風の影響か倒木も多かったが、わびさびを感じる雰囲気がなんともいえずよかった。朱雀池には立派な鯉が泳いでおり、聴こえてくるのはカエルと鳥の鳴き声のみ。私たち以外に、野鳥撮影をしているカメラマン2名。三光鳥を撮影されている。長い尾が特徴的なその鳥は私でも確認することができた。池の周囲を歩いていると″ブナの森”の案内があったので行ってみた。少し登ると美しい新緑のブナ林を見ることができた。

 更に北に登ると大箕山(だいきさん・おおみやま)がある。GPSを確認しても山頂までの登山道が表示されていないが、行ってみることにした。

ウッディパル余呉の方面に歩いて、一旦車道を通過して歩いていくが、山頂に行くための登山道はない。大箕山山頂に行くには直登して藪漕ぎしなければいけないのか。今日はそんなつもりも、装備もしていなかったので諦めて引き返した。自宅に帰って大箕山の山頂を確認したら、やはり三角点はブッシュの中のようだ。

 呉枯ノ峰まで戻り、東側を周回して下山した。最初はよかったが、だんだん登山道は荒れてきて、登山道を覆い隠す勢いで草が伸び放題であった。

蜘蛛の糸が顔の周りにまとわりつく。登りよりもより一層、トカゲとヘビが多い。登山者に会うことはなかったが、唯一1名、登ってくる男性に会った。地図には破線で東側に抜ける分岐が2か所書かれていたが、その分岐はわからなかった。登山口に近くなるほど落ち葉が多くなってきて、落ち葉に足が沈みそうだ。わりと急な下り坂だ。そして、どこから飛んできたのだろう、藤の花びらが散っている。11:00過ぎに呉枯ノ峰登山口に到着した。帰省ついでの登山であったが、なんとも気持ちがよかった。