鈴鹿 藤内沢

日   程: 2015年2月11日(水)
天   候: 晴れ 
参 加 者: K澤
コースタイム: 8: 32駐車地⇒9:26藤内小屋⇒10:02藤内沢出合⇒10:14 890雪壁⇒10:34まで前尾根を少し登る⇒11:01 890雪壁に戻る⇒12:10アイスクライミング場所⇒12:27山上公園(昼食)12:40⇒12:50国見峠⇒13:52藤内小屋⇒14:31駐車地

記   録

 今日は絶好の登山日和でした。風も無く、良いお天気で、積雪はおおむね20cm程度でした。結局スノーシューは一日中背負っていました。鈴鹿スカイラインのゲート前には20台くらいのクルマがありました。
登山道入り口までおよそ1.3kmを歩きます。ここからはずっと雪道です。藤内小屋で休憩し、ここでほとんどの方がアイゼンを装着します。もちろん私も右にならえです。藤内沢の出合までは普通の雪道を歩きます。
 藤内沢入口では、他のパーティがザイルを出し、ヘルメットをかぶり、クライミングの準備をしていました。私は単独ですのでダブルストックのまま通過します。入口から150mほど進んだところに関門がありました。890雪壁です。最初に見たときは「絶対に無理!」と思い、引き返して他の踏み跡を追って別の尾根に向かいました。そこではザイルを出して2人組が登攀中で、私はすぐ横の腰までの雪の急斜面をガムシャラに登りました。40mも登った所で「この先は無理!」と思いました。良く考えると、私が居るところは前尾根で、登攀装備を持たない単独の私が、これ以上進めるはずが有りません。ここで45分もタイムロスしました。
 「今日は敗退や」と引き返す覚悟で急斜面を下り「とりあえずもう一度890雪壁を良く観察しておこう」と、近くまで行きました。
 約2mの氷壁を登って越えないと先には進めません。「えーい、ままよ」と意を決し、持参したピッケルとミニバイルのダブルアックスで挑みます。落ちたら2mでは済みません。急斜面を下まで滑り落ちます。ピック手応えがあるまで何度も打ち込み、アイゼンも同様に効いている実感を得られるまで蹴り込み、必死の思いで難所を通過しました。それでも途中1度はヒヤッとしましたが。※ちなみに大きく迂回すれば、安全に登れるルートは有ったようです。あとで出会った登山者から聞きました。
 その後は急斜面ではあるものの特に難所は無く、順調に高度を稼ぎ無事に山上公園に到達しました。ここは、ロープウエイでやってくる家族連れやカップルで賑わっていました。公園の隅で簡単な昼食を食べ、下山です。若い女性グループを捕まえて「すみません。足の踏みっこをしませんか?」と言って鋭いアイゼンを見せると、初めて見る彼女らは驚いていました。
 下山は裏道を通ります。人通りも多く、雪は良く踏み固められています。途中で見上げた巨大な氷壁には100mはあろうかというロープが垂れていました。藤内小屋の前のテーブルでコーヒーブレイクをしてアイゼンを外し、何事も無く、下山しました。しかし、今日の前尾根と、特に氷壁はかなりビビリました。

左の凍った壁をダブルアックスで登りました。下から見上げた写真です。手前の雪で高さは低く見えていますが、2mはゆうに有ります。写真で見る以上に怖いです。
左の凍った壁をダブルアックスで登りました。下から見上げた写真です。手前の雪で高さは低く見えていますが、2mはゆうに有ります。写真で見る以上に怖いです。
途中にはこんな大きなツララもあります。
途中にはこんな大きなツララもあります。

山上公園近くのアイスクライミング適地にて
山上公園近くのアイスクライミング適地にて
藤内沢の中より上を見上げる
藤内沢の中より上を見上げる

前尾根の「ヤグラ」
前尾根の「ヤグラ」
中央にロープが1本 垂れています。誰かが登っている
中央にロープが1本 垂れています。誰かが登っている