鈴鹿 タイジョウ・クラシ・イブネ

日   程: 2014年12月13日(土)

天   候: 曇り

参 加 者: K坂(CL)、H田、N田(記録)

コースタイム

甲津畑登山口06:45 - 07:29ツルベ谷出合07:34 - 09:22タイジョウ - 10:53佐目子谷川 - 12:36大峠 - 12:46水舟の池13:19 - 13:27大峠 - 13:50舟窪 - 15:07クラシ - 15:16イブネ北端 - 15:23イブネ - 15:33佐目峠 - 15:58杉峠 - 17:06ツルベ谷出合 - 17:50甲津畑登山口

距離 約22km 累積標高差 約1500m

記   録:

 今回、3年ぶりにお金明神へ行きたいと言い出した私に応えて、K坂リーダーが計画してくださった。前回もちょうど年末のうっすらと冠雪した季節だった。今回は私の希望とH田くんの初お金明神参りを兼ねての山行だ。K坂リーダーにも、未踏ルートを歩く楽しみがあった。

 6時45分、予定より30分遅れで甲津畑登山口を出発する。夜明け間近で空は明るくヘッデンは要らない。長い林道をウォーミングアップがてら歩くと、約45分ほどでツルベ谷出合に到着した。休憩を挟んでタイジョウへの尾根へ取付く。新しい道標があり踏み跡もしっかりとある。標高800mを過ぎたあたりから雪。950mを越えて3つほどピークを越えたところに池があった。名前がないわりにはそこそこの大きさ。凍っていてキレイだった。アイゼンを装着しタイジョウへ最後の急登を進む。

大木に囲まれたツルベ谷出合
大木に囲まれたツルベ谷出合
タイジョウへの途中にある池
タイジョウへの途中にある池
タイジョウへの尾根道
タイジョウへの尾根道
タイジョウは意外にも雪が少なかった
タイジョウは意外にも雪が少なかった

 ツルベ谷出合からは約2時間でタイジョウへ到着。山頂部に雪は多くなく、前週、日本海側や奈良・大峰では大雪だったが、鈴鹿まで雪は届かなかったようだ。ラッセルで敗退!というストーリーも少し期待していたのだが。

 いよいよタイジョウからはマニアックルート。下る尾根を私がしょっぱなから間違えるも、リーダーにすぐ修正していただいた。経験とはこういうものだろう。まだまだ修行不足。事前に決めていたわけではないが、今回は結果的に一切GPSで現在地確認なしの地図読みONLY山行!ガスることなく常に見通しが効いたおかげもあった。で、せっかく400mも登ってきたのに佐目子谷川へ400m下る。普通ならブーイングが出そうなルートだが、これくらいのほうがおもしろい。と、強がってみる。笑。下りるにつれ徐々にルートは勾配が急になり、最後はアイゼンの前爪とピッケルをフル活用し佐目子谷川へ無事到着。 

佐目子谷川を真上から見下ろす斜面を下る
佐目子谷川を真上から見下ろす斜面を下る
まだまだ余裕ッス(*^^)v
まだまだ余裕ッス(*^^)v

 しばらく佐目子谷川の清流にたたずむ。誰とも会わないであろうこの鈴鹿の奥地でゆっくりするもいいもんだと感じた。アイゼンを外し、川の流れしか聞こえないところで、ゆっくりとした時間を堪能する。とか言ってあまり長居しているとやはり寒い。時刻も11時前になってしまった。当初の超ロングコースからお金明神はあきらめ、ショートコースへと変更する。

 K坂リーダーの超ロングコースとは…、この佐目子谷川から水舟の池への尾根を上がり、大峠から北谷尻谷を下ってコリカキ場経由のお金明神へお参りし、クラシ北尾根(クラジャン経由)でクラシへと周回するコース。おそらく総距離約30km、標高差も2000mを越えそうな感じ(汗)。季節の良い時にまた挑戦しよう。

 佐目子谷川から大峠までの尾根道はリーダーも初めてのルート。自然と植林の境界が歩きやすそうなのでそこから大峠を目指すことにする。はじめはのっぺりとした斜面だったが標高を上げるにつれて尾根らしくなり、1時間半ほどで雪のちらつく大峠に到着した。北西からの風に小雪が舞い散り、遠くの雨乞岳を横目に見ながら水舟の池へ向かった。到着した池は植林の中に突如現れた。予想していたより立派な池。乗っても大丈夫なくらいに凍っていたが、ここでのドボンは致命的なので、お遊びもほどほどにしておいた。ここで30分ほどランチタイム。植林の中で強風から守られてはいるものの、体感温度はかなり寒い。あたたかいスープを流し込むと再びアイゼン&ピッケル&ヘルメットの安全第一な装備でチョウシへと向かった。

大峠から雨乞岳を望む
大峠から雨乞岳を望む
水舟の池
水舟の池

 大峠からはチョウシまでヤセ尾根が続く。3年前、お金明神へと向かった尾根との分岐の舟窪。シャクナゲ地獄な、あの尾根が懐かしい。ところどころルートを外すも強引に尾根伝いに進み、約1時間で最後の急登を登り切り台地状の地形に到達した。そしてすぐにチョウシへの分岐。休憩するおふたりに待ってもらい「チョウシ」へひとり往復。雪は20cmほど積もっていて、フカフカではないものの新雪を歩くことが出来た。さて、ここからは後半戦の楽しみ、鈴鹿の秘境イブネ・クラシの大雪原を歩く。

チョウシの霧氷
チョウシの霧氷
遠くからのイブネの霧氷も美しい
遠くからのイブネの霧氷も美しい

御在所&鎌ヶ岳
御在所&鎌ヶ岳
ふかふかの苔絨毯がつづいている
ふかふかの苔絨毯がつづいている

イブネ北端
イブネ北端
一瞬の青空
一瞬の青空

 チョウシ~クラシ~イブネと定番の秘境ルートで霧氷を堪能し、杉峠に16時。ここまでの距離と行動時間でさすがに疲れた。峠直下の小屋でひと休み。トタン一枚の三角小屋だが、寒風を防いでくれるだけでもずいぶんとあたたかく感じた。

 ここから甲津畑まではコースタイムで2時間ほどの歩きやすい道。朝、タイジョウへと向かったツルベ谷出合に着いたのは17時前。あたりは暗くなり、ヘッドランプの明かりをたよりに登山口に帰ってきたのは18時前だった。