夏山集中 南八ヶ岳 編笠山~権現岳~赤岳~阿弥陀岳

日   時:2014年7月25日(金)~27日(日)
天   候:晴れ一時曇り
参 加 者:K原(CL)、B馬、A部、Y永、K村(記録) 
コースタイム
【1日目】

5:30瀬田東IC = 諏訪南IC = 9:40舟山十字路9:50 … 10:13広河原 … 11:10信玄の隠岩11:20 … 13:44西岳14:10 … 15:23 青年小屋(テント設営)15:55 … 16:22編笠山16:30 … 17:00青年小屋(テント泊)

【2日目】

青年小屋6:55 … 8:40権現岳9:05 … 10:35キレット小屋 … 13:10赤岳13:30… 14:10地蔵ノ頭 … 15:00行者小屋

 【3日目】

行者小屋5:55 … 7:40阿弥陀岳 … 9:55御小屋山 … 11:10 舟山十字路 = 11:30もみの湯(入浴)=(食事)= 13:30諏訪南IC = 17:30瀬田東IC

ルート図(クリックで拡大)
ルート図(クリックで拡大)

記   録

 舟山十字路のゲート付近に車を停め、身支度を整える。広河原で渡渉した後、ゲートを越えてすぐのところで林道を離れ、細い山道に入る。西岳から西に延びる尾根に取り付く。樹林帯の尾根を高低差700mほどひたすら登る。テント泊2泊の荷物はやはり重い。この最初の登りは、重い・暑い・展望がよくない、で、結構しんどい。しかし、西岳山頂に着いて周りの山々を見ると急に元気が湧いてきた。西岳から青年小屋までは大きな登りもなく、簡単に着くことができた。青年小屋の少し(5分ほど)手前に、乙女の水という水場があった。水温5℃のきれいな水で、そのまま飲んでもよいということなので、がぶがぶ飲んだ。おいしかった…。テン場には水がないということなので、ポリタンクに汲んでいった。青年小屋のテン場にテントを設営し、荷物を置いて、すぐ近くの編笠山に登った。大きな岩がごろごろしていて足場が悪いところもあるが、30分ほどで登れた。編笠山からは明日登る、権現岳や、赤岳がよく見えた。テン場で夕食の後、ここでのお楽しみの、あの赤提灯「遠い飲み屋」にいってみた。セルフサービスで、置いてある酒が飲めるというだけのことだったが、ボトルを頼むと、氷や水ももらえるので、おいしく飲むことができた。結局5人で、ウイスキーのボトルが2本空になった。(小さなボトルですが…)計算すると水割り1杯200円(税込み)で飲めた。安い!
 翌朝4時に目が覚めたので、朝日を見に外へ出てみた。テン場の近くから、紅く染まった雲海の上に頭を出した富士山や、朝日を浴びた、北アルプスの山々が見られ、感激!
 権現岳に向けて登り出すと、まもなく森林地帯を抜けた。ふり返ると、雲海の上の大パノラマ。空は全天真っ青、眼下には白い雲海、その間に富士山、南アルプス、中央アルプス、北アルプスの山々の頂が全て見えた。去年の集中で行った槍ヶ岳もはっきりと見える。こんな光景を見たのは初めてで、感動である。権現岳に向けての道は急な上りで、つらいはずなのに、この壮大な景色の中では、楽しく感じられた。まもなく権現小屋に着いた。さらに山頂を目指す。権現岳のピークは1つの大きな岩の上にある。そのてっぺんに登れそうだったので登って上に立ってみた。その時はそれほど思わなかったが、少し離れたところからその岩を見てみると、とんでもないところに立ったものだと思う。
 権現岳からは、いよいよ赤岳を目指す。その途中の小さなピーク「ツルネ」附近でコマクサの群生を見つけた。なんで、あんなガレ場にきれいに咲くのか不思議だ。キレット小屋からの最後の400mの登りはガレ場や岩場が多い。落石を起こさないように一歩一歩確かめながら登る。途中コマクサや、リンドウの花に癒されながら…。赤岳山頂が近づくと急に人が多くなってきた。阿弥陀岳、中岳方面から来る人が多く、山頂は順番待ち。北峰の方で少し休憩をとり、すぐに下山。人が多かったのと、それまでにいっぱい感動してきたせいか、主峰への登頂の感動は薄かった。多くの登山者とすれ違いながら、地蔵尾根を下山。この道は急なガレ場が多い。人も多い。赤い岩の斜面が目につく。赤岳の名前のいわれはここからだろう。赤岳天望荘からすぐ下に見えていた行者小屋はなかなか遠い。先頭からかなり遅れて今回の集中場所の行者小屋に着く。その後5人そろって飲んだ生ビールは、今まで飲んだビールの中でも最高の味だった。その後、集中で集まった皆さんと共に、山の中とは思えないごちそうと、いろんなお酒をいただき、ほろ酔い気分で、通り道の横に張ったテントで熟睡。
 夜中は満天の星が出ていたが、朝は曇り気味。昨日の朝のような展望を期待して、6時に阿弥陀岳を目指して出発した。阿弥陀岳も最後の方は険しい登りだった。山頂に着いたが、ガスのため展望はゼロ。“残念!”。昨日は運がよかったのだな…。風も強かったので、山頂にいたのは1分ほどだった。強風と霧の中、岩場が出てきた。後でわかったがここが、摩利支天だったようだ。そこからの御小屋尾根は長かった…。登りは心肺機能への負担を感じるが、下りは筋肉系への負担を感じながら、一歩一歩下っていった。3時間半ほどかかって、舟山十字路の駐車場所に戻ってきた。
GPSの記録では 
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      沿面距離  累積標高(+)  累積標高(-)   所要時間
 1日目: 9.1km       1237m          -418m          7時間16分
 2日目: 7.3km       1181m         -1172m          8時間31分
 3日目: 8.2km        706m          -1414m          5時間19分
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 山に来て山を見て思うことだが、あんな遠くまでいけるのだろうか、あんな急斜面登れるのだろうかと… でも、ゆっくりでも一歩一歩進んでいくとやがて、そこにたどり着ける。
 そして、その苦労をした者だけに、自然はすばらしい感動をプレゼントしてくれる。
 これが、山登りにはまってしまうツボなのだろう。
 そんなツボにすっかりはまってしまった山旅であった。
 そのような、感動を共にすることができたメンバーに感謝します。

(文 K村)


一口感想   
何年ぶりかの晴天での行者小屋前での集中は楽しかった。
もちろん、山行も晴天で展望も良く山行の疲れも忘れさせてくれた。
今回はどのコースも結構ハードコースだと思いました。その中で、27日のみ天気が悪く、
80歳のお祝いをされたお二人を含まれたチームが、その中を元気に赤岳からの縦走をされたのには感激でした。

(文 B場)