試練と憧れの山 早月尾根から剱岳

日   程: 2013年9月21日(土)~23日(月)

参 加 者: T田(CL)、K西(食料担当)、M田、K川(記録)                    

コースタイム:                  

21日(土)6:00大津IC→9:45立山IC→10:30馬場島11:10→17:00早月小屋

22日(日)7:00早月小屋→10:20剱岳頂上10:55→14:00早月テン場

23日(月)5:30早月テン場→9:30馬場島→入浴・ランチ→13:00→帰路へ大津17:00

 

21日(土)快晴

今回は、「試練と憧れの山」剱岳を早月尾根から2泊3日掛けて登るゆったり山行。私にとっては7年前、友永会長に計画していただいたのに体調不良で行けなかった計画のリベンジ山行だ。

台風の為、名神の一部が通行不通となっていたため、西大津バイパス経由、敦賀から北陸自動車道を利用する。早朝だったためか時間的にはあまり変わらない。馬場島の駐車場は、やはり車で一杯。そこに自転車が一台。登山口にある「試練と憧れの山 剱岳」と書かれた碑の前でお決まりの記念写真を撮る。11:10、いよいよ剱岳へ。

立派な立山杉
立派な立山杉

そこへ、もうトレランの人が降りてくる。5:30から登り始めて今だと。なんと6時間余りで登って降りてきたという事ですよね。強靭×100倍。もしや、あの自転車の持ち主では。。。これから先、このような強靭トレラン者に数えきれないぐらい出合うのです。私たちはテントの荷物を持ってのたりのたりと登っているのに。彼らは、すっと擦りぬけて行く。

760mの登山口からの急登を暫く登ると1000m付近で一度傾斜が緩やかになり松尾平と呼ばれる平坦地に辿り着く。憧れの剱岳が前方に雄大な姿を現す。ここから緩やかなブナなどの広葉樹の道を登ると、いよいよ 本格的な急登だ。早月尾根の試練が始まる。

猫又山を望む
猫又山を望む

樹齢800年~1000年ぐらいのりっぱな立山杉に感嘆の声。「わぁ凄い!」自然の営みに圧倒される。

「君たちはずっとここにいて登山者を見守っていたのね。」早月尾根は標高1000mから頂上まで200mおきに標識が置かれている。ペース配分に有効だ。木々の間から時折、赤谷山と猫又山を見ることが出来る。2年前は猫又山からこの憧れの剱岳を同じ時期に眺めていた。2000m過ぎたあたりから少し傾斜が緩やかに。やれやれ。

傾斜の落ちた小さな草原に地塘が現れ、遥かかなたに剱岳頂上が望まれる。さらに急登を行くと小屋の手前の2224mのピークに出る。ここから大日三山、剣御前、別山、剱岳、小窓尾根、赤谷山、猫又、毛勝山の眺望が楽しめる。いいね!

ピークを下れば早月小屋。17:00着。テント泊は久しぶりなので実は足が攣って4回も薬を飲んで誤魔化し、ゴマカし、登ってやっと辿り着いた。テン場は一杯。通路に張らせてもらう。取りあえず、もちろん、ビールで乾杯。お疲れ様。約6時間30分の行程。今日のメニューは豪華にすき焼き風煮込みだ。水は2L 800円。ビールより高いのであります。明日に備えて早々にテント宴会は打ち切りです。

 

獅子頭
獅子頭

22日(日)快晴

今日は、今回のハイライト。でももう一泊するのでゆっくりでいいと思うと気が楽だ。 先ずはテントを今日出発する人達のテン場に移動。助かった。コーヒーも小屋の前で楽しんで7時にゆっくり出発。テン場を抜けて灌木帯の急斜面を登り、尾根に出る。2300m付近を過ぎると幅の狭い尾根となり、剱岳頂上が目の前に現れる。2600mの標識の所は、小さい広場になっていて毛勝三山が大きく見える。ガレ場の急登、岩場が続く。小窓尾根、北方稜線を見ながら、獅子頭に辿り着く。クサリもあるが足場がしっかりしているので大丈夫だ。

こんな岩場を辿りながら
こんな岩場を辿りながら

途中、ヘルメット・ハーネス・カラビナを付けた本格的な岩装備のパーティに出合う。凄いなと思っていら、剣沢からのガイドさん付きパーティだった。剣沢からの早月尾根の縦走ツアー。やはり人気の山だ。剣沢方面を見るとかなりの渋滞。カニのタテバイ・ヨコバイは大渋滞だろうな。もちろんこちらもかなり多いが。トレランの人、日帰りの人、神戸から来て午前2時から登っているという男性、山ガール、山ボーイ、老若男女が試練と憧れの山、『剱岳』を目指す。10時20分山頂着。 頂上は、これまた満席状態。

しかし、昨年行った仙人池。7年前に登った源治朗尾根、憧れの八峰、小窓尾根が見える。穂高、槍も!!飽きることなくいつまでもいつまでも見ていたい。頂上になんと35分近くも滞在。それでももっとここにいたいという想いで一杯だったが、想いを断ち切り下山。2600mでも大休止してゆっくりテン場に14時着。それからもちろんお決まりのビールで乾杯だ。

 

23日(月)晴れのち曇り

今日も朝から晴れ。5時30分テン場発。急登を気をつけながら降りて行く。3日前から比べて紅葉が進んでいる。今日も登る人が多い。トレラン、若い人の単独行。立山杉、ブナ林、ダテカンバの樹木を楽しみ、剱岳を振り返り、名残を惜しんで下山する。9時30分馬場島着。豊田さんお奨めの越中つるぎ温泉「つるぎ恋月」で温泉と食事。1500円で温泉食事付き。露天風呂からは剱岳を見ることが出来る。今回は曇っていて見えなかったが。馬場島から帰られる方に是非お勧めです。13時には高速に乗って5時には家に着くという中高年にはぴったりのゆったり山行。

剱岳を少し降りた所で
剱岳を少し降りた所で

日帰りで行くも良し、トレランで挑戦するも良し、1泊2日で行くも良し、そして私たちのように2泊3日でゆっくり剱岳を堪能するのも良し。すべてを受け入れてくれる試練と憧れの山、そして大好きな『剱岳』。今回7年ぶりに登れて本当に良かった。又、次回は違うルートから登ってみたい。何度でも登りたい、想いを募らせる恋人の様な山。凛として勇壮で寛大で厳しく。素敵な山行を計画していただいたリーダーのT田さん、ご一緒いただいたM田さん、K西さん、皆様ありがとうございました。

 

小窓尾根を望む
小窓尾根を望む