個人山行 初夏の仙丈ヶ岳

 

実施日 :2022 年 6月20日 (月)、21日(火)  晴れのち曇り

参加者 :T本、I野

 

 

 コースタイム:

【一日目】

仙流荘(14:20)林道バス・・・北沢峠(15:05)・・・長衛小屋(15:15)テント泊

【2日目】

長衛小屋(04:45)・・・二合目北沢峠道合流(05:20)・・・五合目大滝の頭(06:30)[10分休憩]・・・小仙丈ヶ岳(07:45)[5分休憩]・・・千丈小屋分岐(08:40)・・・雷鳥と遭遇(08:45)[5分休憩]・・・仙丈ヶ岳山頂(09:10)[5分休憩]・・・千丈小屋分岐(09:50)・・・小仙丈ヶ岳(10:25)[5分休憩]・・・五合目大滝の頭(11:15)・・・二合目北沢峠道(11:55)・・・長衛小屋(12:20)林道バス13:10発・・・仙流荘(13:55)

 

 

 むし暑い梅雨の下界を離れて、初夏の南アルプスを歩こうと仙丈ヶ岳に登ってきました。二転三転する天気予報に気を揉みながら、少なくとも雨は降らなそうとテントを担いで出かけました。仙流荘14:20発の最終バスに乗ったのは私たち二人きり。運転手さんも貸し切りだからとゆっくりと解説しながら運転してくれ、鋸岳の鹿窓を望めるところで停車して外に出て撮影させてもらいました。長衛小屋テント場は、平日で不安定な天気もあって私たちも含めて8張りと少なめ。広々と泊まることができました。

《朝は少しの間ベストスリーも見えた!》

 翌朝は薄曇りで時々日がさしているよい天気。3時半に起きて朝食を済ませ、4:45出発。南アルプスらしいコケの森をぐんぐん登っていきます。五合目藪沢大滝の頭で休憩。藪沢・馬の背方面は冬期通行止めでした。六合目あたりから展望がよくなり、雲海の上に鋸岳と甲斐駒ヶ岳、その間から八ヶ岳がきれいに見えます。南に目を転じると鳳凰三山とその向こうに雲にかすんで富士山、その隣に北岳と間ノ岳(3190mで奥穂と同じ)が見え、日本のベスト3を一目で見ることができたのでした。(すぐに富士山は雲に隠れてしまいましたが)

《雷鳥のつがいと出会えて感激》

 森林限界を超えると気持ちのよいハイマツとシャクナゲの稜線歩きになります。登山道にも少し残雪がありましたが、アイゼンは必要ありません。小仙丈ヶ岳を過ぎ千丈小屋との分岐を過ぎてしばらく登ったところで雷鳥のつがいに出会いました。雌は茶色の夏羽、黒い背中と白いお腹の雄は目の上に赤いとさか?で2羽がそろって遠くを見つめている姿が何とも愛らしい。人間が近づいても警戒せずにゆったりと歩いていました。よくぞ出てきてくれたと大感激でした。

《カールとキバナシャクナゲが楽しい仙丈ヶ岳》

 仙丈ヶ岳は小仙丈ヶ岳から見える小仙丈沢とその奥の大仙丈沢、千丈小屋の建つ藪沢カールの三つのカールが山容を優美に見せています。カールに残るなだらかな白い雪とたくさん咲いていた背の低いキバナシャクナゲが目に楽しい稜線歩きでした。

 山頂でおにぎりを食べていると少しずつガスが湧いてきて、雲が厚くなってきたので、天気が崩れる前に下山。四合目から下はガスの中を下り、昼過ぎにテント場に着きました。

 天気がよければ翌日甲斐駒ヶ岳に登る予定でしたが、夜から雨が降るとの予報で断念。午後一番のバスで仙流荘に戻り、高遠さくら温泉で疲れを癒やして帰路につきました。

 涼風と三千m峰の魅力を満喫した仙丈ヶ岳山行でした。