個人山行 花の白馬岳 

日程2022716日(土)~18日(月・祝)

メンバーT中(CL)、I野、N堀(感想)

行程・コースタイム

716日(土)曇り時々雨

現地までの移動日、テント泊(白馬グリーンの森キャンプ場)

717日(日)曇り

キャンプ場-白馬第2駐車場6:00(バス)6:51猿倉登山口― 7:52 白馬尻小屋―10:35 岩室跡―11:40 避難小屋―12:53白馬岳頂上宿舎()

718日(月・祝)曇り時々晴れ

 

4:12白馬岳頂上宿舎 5:01 白馬岳―5:45 三国境―6:34 小蓮華山―7:30 船越ノ頭―8:16 白馬大池山荘―9:07 乗鞍岳―10:33風吹大地方面分岐―10:53 天狗原―11:39栂池山荘(ローブウェー・ゴンドラ)-栂池高原-(バス)-白馬第2駐車場

 白馬岳といえばやはり大雪渓、とだけ期待していた私はいい意味で見事に裏切られた。白馬岳は想像以上に様々な姿を見せて楽しませてくれるまさにエンターテイナーであった。

一日目、前夜の激しい雨は止み、鮮烈な緑を背景に、登山者でにぎわう猿倉登山口を出発。勢いのある流れの渓流を右手に眺めながら林道をしばらくゆくと御殿場、そして白馬尻と続く。と、その手前で一人がサンカヨウの花に気づき、雨に濡れると透明になるというその奇跡的な瞬間をとらえてくださった。そしていよいよ目の前に大雪渓が現れる。アイゼンを装着し、一歩一歩登る。今この瞬間でしかこの大雪渓を経験できないと思うととても貴重な時間だった。大雪渓を登りきるとこれで白馬岳の一大イベントは終了と思いきや、葱平では様々な高山植物のワンダーランドが待っていた。そして今度は小雪渓。再びアイゼンをつけ、トラバースを楽しむ。人と雪と傾斜が描く絶妙な構図が美しかった。その後もミヤマキンポウゲやミヤマキンバイなどのお花が途切れなく続き、花があるのが普通の状態に慣れてしまったころにようやく村営白馬岳頂上宿舎に着いた。夕食はバイキング。このような山の上で贅沢な食事がいただけるのは大変ありがたかった。翌日のお弁当も二段重ね。二日目に力をくれた。

翌朝は天気が少々心配なものの、気温はそう低くなく雨も降らず。ガスがあり風は相当強かったがこれも一興ととらえて風を楽しむことにした。白馬岳登頂は嬉しかったがこれからまたどんな景色が待っているのかというほうに心が動いた。風が舞う中、稜線をしばらくいくと朝の光がさし、まわりの雄大で秀麗な山容が姿を現した。ずっとこの稜線にとどまっていたいような美しさ。小蓮華山を過ぎたあたりにも岩面に整然と見事に咲く花々はそのままでまるで庭園の一部のよう。そして雷鳥坂ではまさに雷鳥が二匹、私たちを迎えてくれた。白馬大池の手前でもう一匹に遭遇。稜線からかなり下に見えていた白馬大池、もうそろそろ下山も終わりに近づいたかと思うと感慨深かった。ところがその後も下りの急な雪渓、岩場が続く乗鞍岳、そして最後に穏やかな表情を見せてくれた天狗原の湿原とアドベンチャーに限りがなかった。下山してああ、これが皆が言う北アルプスか、と盛沢山な楽しみを提供してくれた白馬岳に大変満足した。

最後に、共に歩いて下さったお二人には、下りの雪渓で何度も滑ってアイゼンをつけたりはずしたり、手間ひまのかかる私を常に辛抱強くサポートし、温かい言葉をかけ続け、耐えてくださったことに感謝いたします。お二人のおかげで成し遂げられた初北アルプス山行でした。ありがとうございました。

 

一口感想

(Ⅰ野)

山の魅力を知りたいなら白馬に登れ、とはよく耳にする。猿倉からツガの樹林帯、大雪渓、葱平のザレとガレ道、ハイマツ帯の小蓮華山への稜線歩き、白馬大池湖畔から大岩歩き、そしていたるところに花、花、花。何でもある。

加えて今回は、前泊は雨中のテン泊。翌日は大部屋に3人の快適白馬頂上宿舎泊。翌朝はヘッドライトを付けて、強風の中の白馬岳登頂。最後はロープウェー、ゴンドラで栂池、バスで白馬駅に戻った。最後になりましたが、癒してくれた3匹の雷鳥にお礼申し上げます。

 

(T)

今年は梅雨が早く上がったものの不安定な天候が続き、登山決行できるか直前まで悩む。白馬でテント泊の予定を小屋泊に変更し、朝から雨なら大雪渓を下山するつもりで決行した。

初日は移動日だったので、白馬五竜高山植物園に寄り道し青いケシの花を楽しむ。キャンプ場に着いた頃から雨が降出し、夜中、雨は降り続いた。

朝は雨が上がり、白馬三山が綺麗に望めた。八方BTからバスで猿倉に到着。登山届提出時、パトロール員の注意説明を受ける。大雪渓の手前、雨が降出し、透明なサンカヨウの花に出会えた。雨は直ぐに上がり、雪渓を登る列が上まで見えた。大雪渓を超えて葱平はまさにお花畑。小雪渓のトラバースを超え頂上宿舎までそれは続いていた。

翌日はご来光を見る為に4時小屋を出たが強風とガスでだめ。馬の背辺りから2500mより下のガスは切れ雪倉方面の景色がひろがったが、最後まで白馬山頂はガスが切れなかった。三国境を過ぎてコマクサの大群落。小蓮華を過ぎ白馬大池に下る雷鳥坂では、ライチョウのツガイが近くまで寄って出迎えてくれた。白馬大池の廻りもお花畑、ピンクのハクサンコザクラの中に白も混じる。心配した白馬乗鞍から下りの急な雪渓もくだり、観光客が多い栂池自然園からロープウェーに乗車した。