鎌倉山・八丁平

日時:2020 年 9 月 29日(火) 集合:坊村(葛川市民センター)7:15 

参加者:T中T之(CL)、T中T範(SL・記録)、S口、A元、T村、N西、M田、T中H子、Y村、M内、S井 合計11名

行程:坊村(葛川市民センター)7:15ー登山口7:35ー鎌倉山9:30ーオグロ峠11:00ー八丁平(昼食)11:30~12:00ー中村乗越12:40-登山口13:50

  曇り空であるが気温は22度ぐらいの登山日和に参加者はそれぞれ自動車(一人だけバイク)に分乗したりして葛川市民センター前駐車場に集合し、2台を下山口に移動(デポ)させてから登山口を7時30分に出発した。皆さん、多人数での山行は久方ぶりな様子である。最初は急登ながらも30分程度で緩やかになってくる。私は8月下旬にCLのT中H之さんと登っているが、ほとんどの方が初めての山みたいで急登に不安がられるも緩やかになるにつれよくお喋りされてきた。眺望は木に遮られ、安曇川を挟んで連なる比良連峰は山の姿全体は見渡せず少し蒸し暑いが、心地よい山歩きだ。ちょうど2時間で鎌倉山のピークを踏む。標高951m、登山口が約300mなので650mも登ってきた。少し前に登ったM内さん、T村さんに依れば、今回のルートから少し離れた所で熊を近くで遭遇したとのこと。襲ってくることはなく向こうから逃げて行ったとのことであったが、この山域(葛川、朽木)ではほとんど熊は生息していないと思っていたので意外である。地球温暖化等によるナラ枯れ、ブナなどの実の不作などの生息環境の劣悪化や人里に出てきて殺されたりして熊は生息数を随分減らされている。2019年環境省のレッドリストに「絶滅動物のおそれのある地域個体群」として「西、東中国」「四国」「紀伊半島」「下北半島」のツキノワクマが挙げられている。近畿北部のこの山域も絶対数をかなり減らしているのは間違いないが、エサを求めて広範囲に移動しているようであり、この山域に行く時も熊鈴はつけて行った方がよい。(一応私は日本熊森協会の会員である。)

  休憩もそこそこに、八丁平を目指し出発。登山路は、地図では曲がるように見えないが実際尾根が二本以上分かれているような所ではつい進んできた方向に歩きかけるが、間違っていたりする。最近の山は倒木などで踏み跡がはっきりしていないので要注意である。進路を示すテープや地面に置いてある「進行禁止」を示す木の枝などを見落とさないよう注意したり、地図読みを確実にすることも大事。位置情報のついたヤマップなどのツールもうまく使いこなせればよいと思う。オグロ峠付近では少し北山の山々の眺望を楽しめる。そうこうするうち高層湿原である八丁平に差し掛かる。所々に鮮やかな紫の花の群生が見られる。これがトリカブトであるが、毒は根だそうである。八丁平では、シカの食害から守るためフェンスで囲った区域が何か所かある。その区域は下草も生え青々している。八丁平は昔より乾燥化しているようであるが、それでも綺麗そうな小川が流れたり苔が広がっている所もあり癒される空間である。昼食後、八丁平からやや登ったところが中村乗越であり、県境になる。植林された山を下りると今度は沢沿いの石が多い道を渡渉しながら、ひたすら下る。私も含めて膝や足に支障がある人もいたがゆっくりめに歩く。歩きにくい箇所もあったが流石山の経験者や運動神経のいい人達が多く何事もなく最後の林道に辿り着く。川沿いの林道で動きの緩慢な体長10cm前後のカエルを見つける。N西さんが大きな悲鳴。後でT村さんの知り合いに写真を見て貰うと「アズマヒキガエル」という種類だと言っておられたとのことである。N西さんは、ヘビやヘビの抜け殻を見ても大騒ぎ。下山口の葛川中学校には、予定より30分早い14時30分に到着した。皆さん久方ぶりの大勢の山行でコースも多彩だったのか好評であった。しかし、帰宅後ヒルが付いていたり、血を吸われたり人がいて、人によっては痒みなどが残るようである。初秋の山でもヒル対策(ポイズンリムーバー等)は怠りなく。
  最後に今回の山行でいろいろ世話をいただいたCLのT中H之さんに感謝申し上げます。