夏山集中合宿 北アルプス 剱岳

日   程: 2018年7月26日(木)~27日(金)

参 加 者: K原(L)、K村(SL・写真)、N西(記録)

剱岳ルート図
剱岳ルート図

記録

7月26日(木)  晴れ 室堂の気温17℃

 

コースタイム

7月26日(木)5:00草津=(名神高速・北陸自動車道)=立山IC=10:20立山駅10:40=(ケーブルカー)=10:47美女平11:00=(バス)=11:50室堂12:05(登山開始)-12:20みくりが池(昼食休憩)-15:05別山乗越(剣御前小舎)―16:00剱沢テント場

 平日のためケーブルカーとバスはすいていた。リーダーのお勧めで、バスは左側に座り車中から有名な滝(称名滝)と木(仙洞杉)を見る。室堂は気持ちの良い空気だった。ターミナル付近は外国人観光客が多かった。みくりが池越しの立山連峰を眺めながら昼食をとる。高い山が青く透明な空に映えて気分がよい。目の前には 別山や立山のカールが美しい。地獄谷からは 噴煙があがり硫黄の臭いがきつい。2日後の集中場所である雷鳥沢キャンプ場を通り、別山乗越を目指す。気温は低いがテント泊3泊分の荷物を背負っての500mの登りは汗が流れ、かなり体力を必要とした。チングルマ等のお花畑で心が慰められる。別山乗越で今夜のテント場まで40分とわかり安堵する。ここから下りだ。テント場はすいており水も豊富。ただしトイレはすべる雪渓を渡らないといけない。ビールを買いに行くために小屋へ15分ほど歩く。350mlで600円します。カルピスジュース500円と高いです。

 テント場はまわりを山に囲まれ目の前の剱岳は迫力満点で、寝るまで変わりゆく景色に目が離せません。ビールで乾杯して夕食は鍋です。ゆっくり食べていたら、滋賀山友会と書いたテントを見て、滋賀県の東近江から来た3兄弟が声をかけてきた。その3人が加わり、一緒にお酒を飲み、しばし山の話で盛り上がった。1年に1回は仲良く兄弟3人で山登りをするそうです。PM9時前に就寝。夜中は満月の月光で剱岳が輝いていた。

7月27日(金)  晴れ

 

コースタイム

7月27日(金)2:30起床 4:10出発―4:40剣山荘―5:25一服剱―6:10前剱―7:10カニのたてばい―8:00剱岳8:20-8:30カニのよこばい-11:15剣山荘―12:00剱沢テント場(撤収)12:45―14:00別山乗越―17:00室堂17:40=立山駅19:10=帰路

 早めの朝ご飯のとき不思議な輝きを見た。室堂方面で一直線に並んだ光の7つ星。ひとつずつ上から消えていった。時間は数秒間です。あれはUFOだったのか?

 午後から不安定な天候が予想されるため予定より早めに出発する。ヘッドランプと簡易ハーネスを装着し少し緊張気味。

 一服剱までに右手遠くに鹿島槍がバットマンの頭の様に見える。五竜岳山頂からの昇る朝日が見られた。朝の光は幻想的であった。

 前剱まで急な岩を登る。鎖がついているがかなり怖い。渋滞箇所で並んで待っている間に熱中症対策として水を頻繁に飲みながら行く。カニのたてばい下で見上げる岩はごつい。三点確保を意識しながらゆっくり進む。のぼりの道がわかりにくい所があったが、しるしに従って進む。いくつもの岩壁を登り、とうとう山頂の社が見えてきた。剱岳頂上は360度の展望で富士山が綺麗に見られた。

下山路のカニのよこばいは赤くペンキが塗ってあり見やすかった。岩にへばりつかず、次の足場を確保しつつ降りてゆく。

 鉄のはしごも足に岩があたるが、ゆっくり降りる。上りと下りは道がちがうため、カニのよこばいは早く降りることができた。その時 昨日の3兄弟と会う。お互い、にこやかに健闘を称えつつ別れた。 

 9:10、1つの難所が過ぎた所でしばし休憩。まわりを展望すると、下から雲が湧いてきていた。台風の進路の情報を気にしながらも、しばしのんびり休息。これがこの日一番穏やかな時間でした。

剣山荘まで下りてきたとき、電話での連絡がつき、他のグループの動向が大体わかってきた。我々はこの後どうするか未定のまま、とりあえず剱沢のテント場まで戻り、テントをたたみ、雷鳥沢まで移動する。

 ここからがきつかった。快晴で太陽の光が痛いくらいきつい。汗で髪がへばり付き、ぱりぱりになる。剣御前小舎のある別山乗越まで登るのに一苦労。別山乗越で休憩しながら我々の山行の今後をどうするか、リーダーが判断しました。今朝からのリーダー自身の体調が良くないので、雷鳥沢での集中のためのキャンプはせずに、その日のうちに室堂5時40分の臨時バスに乗り、下山することになりました。

雷鳥沢キャンプ場まで降りるのが長かった。途中、砂浴びしていた雷鳥の親子に励まされ、降りる。

 私はストックを持つ手に力が入らない。ゆっくりしか歩けない。最終バスの時刻は迫るのに、よわりました。サブリーダーには叱咤激励されながら、なんとか辿り着くことができました。そして、最終バスに間に合う時間に室堂バスターミナルに着けたので、おいしい湧き水を一杯飲み、臨時の最終バスに乗り、下山しました。

 私は初めての剱でしたがよく山を知るお二人のおかげで登ることが出来ました。K原リーダーとK村サブリーダーには感謝しております。雷鳥沢で皆さんと集中出来なかったのは残念でしたが、大好きな山に囲まれて過ごした素晴らしい2日間でした。

(文 N西)

 

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