剱岳 早月尾根

日   程: 2014年9月21日(日)
天   候: 晴れ
参 加 者: YN(CL・記録)、KH

コースタイム

馬場島03:16 - 03:45松尾平 - 06:02早月小屋06:17 - 08:41カニのハサミ - 08:59剱岳09:45 - 09:52カニのハサミ - 11:54早月小屋12:13 - 14:09松尾平 - 14:32馬場島

(登り5時間43分 下り4時間47分)

累積距離:16.6km 累積標高:2258m

記   録

 3日前までは曇り時々雨予報。もうほとんど山行は中止にしようと決めていた。ところが2日前から急に日本海側の高気圧が頑張り出発前の予報では完全に晴れ予報に!雨雲レーダーを見てもそれらしきものは見当たらずピーカンの予感♪この夏の天候不順で槍でも大雨に泣かされた我々。これはリベンジのチャンス!とばかりに土曜日の夕方、富山へと向かった。

 前日の21時には馬場島荘の駐車場に到着し、しっかりと睡眠もとれた。翌午前3時、満天の星空のなか馬場島を出発。始めからの急登は予習済だったし、真っ暗の中ヘッデンの明かりだけだと急登もあまり気にならず、とにかく歩くことだけに集中できた。

 標高2000mあたりで空が明るくなってきた。ここで今日初めての登山者を追い越す。早月小屋が標高2200mなので、あともう少しと気分がラクになった。登山道もなだらかになる。振り返ると登って来た早月尾根から早月川が富山平野へと続くのが見える。朝の日本海を眺め気分もスッキリ。しばらくして、発電機の音と排ガスのニオイが漂い小屋が近いことがわかる。小高い丘にたどり着くと早月小屋が視界に入った。今までの樹林帯からフッと抜け出したところにあった。なんとも良い演出。ここまで3時間弱、ほとんど休んでなかったので小屋で15分ほど休息をとった。テン場はこの好天で8割がた埋まっていた。

 早月小屋からは少しずつ岩稜となる。ずーっと登りなのは変わりないが、緩急や岩のアトラクションを越えて行くことを思えば、そう退屈ではない。クサリがかけてある「カニのハサミ」を越えてからが本格的に岩登り。剱の山頂を視界に入れながら手足を使って、次から次へと登っていく。落石には注意が必要だがルート自体はこれといって特に危険なところは無い。メンバーのH君と「楽しくなってきたなー」と話していたら急に傾斜が緩くなった。と同時に山頂付近の道標が視界に入った。どうやら本峰の稜線に乗ったようだ。思わず、「えー、もう終わり?ザンネン」と言ってしまった。

 山頂からの景色は、やはり素晴らしいものだった。眼下に広がる剱沢。立山の向こうに槍・穂高。その西のとんがりは赤牛か薬師?ピークから延びる源次郎尾根、八ツ峰もくっきり。後立山の鹿島槍がカッコイイ。2か月前、雨の中を歩いた針ノ木~スバリもココから見ると普通の三角錐に見える。その北方、五竜~唐松から白馬もバッチリ。北アルプス全部プラス南アと富士山も!本当に来て良かったと実感する。

 気が付けば山頂に45分。特に下山時間は決めてなかったのだが、これだけの眺望があると下山するのが本当に名残惜しい。仕方なく下山開始する。別山尾根、反対側の小窓尾根、正面に富山湾を、そして青い空を眺めながら高度を下げていく。岩場では登ってきた登山者とのすれ違いに多少手間取ることがあったが、おおむね順調に進み、早月小屋に着いたのがちょうどお昼どき。小休止&軽く行動食&記念のバッヂ購入で早月小屋をあとにする。ここから松尾平までの樹林帯は木の根が多く特に帰りは難儀したが、爽やかな秋晴れの馬場島に到着すると野営場の広々とした芝生が眩しかった。


 

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