夏山集中 楽々岩間道~白山

山 行 形 態: 縦走 山域 小桜平~白山,御前峰(2,702.2m) 大汝山(2,684m)

山 行 日: 2012年 7月27日(金)~29(日)

参 加 者: Y森恵子(CL) T中博子(SL) M田真砂子 K川実 K川享子(記録)

コースタイム:

7月27日(金)

5:45膳所Y森自宅→6:15瀬田東IC→ 8:00福井北IC→9:00市ノ瀬 (K川の車デポ) 9:15 →10:20新岩間温泉10:40→11:15丸石谷林道登山口→(楽々新道)→16:30小桜平避難小屋

距離6.6K 累積標高差 1,270m

7月28日(土)

5:30小桜平避難小屋→岩間道合流→七倉山分岐→10:57大汝山(2,684m)11:10→鞍部→12:10御前峰(2,702.2m)→12:50室堂(小屋で昼食)13:45→(トンビ岩コース)→15:00南竜ケ馬場テント場

距離9.9K 累積標高差 950m

7月29日(日)

4:40南竜ケ馬場テント場野→6:15黒岩ボコ6:33→7:33殿ケ池避難小屋→(観光新道)→8:53別当坂分岐→9:50慶松平8:10→(天井壁)越前禅定道 →10:25指尾山(1,418m)→11:13六万山→12:20市ノ瀬着

距離9.5K 累積標高差400m

→永井旅館で入浴→白峰で食事→15:00新岩間温泉(P)→帰途につく20時頃大津着

 

記   録:

7月27日(金)天候晴れ

 今回の計画は、白山の北の岩間道から小桜平~七倉岳~大汝山~南竜ケ馬場テント場~観光新道を経由して越前禅定道を経て市ノ瀬に降りてくるという、1度の縦走で様々なバリエーションを楽しもうという欲張りな計画だ。早朝、2台の車で出発。市ノ瀬駐車場でK川車をデポして新岩間温泉へY森車で向かう。片側絶壁の対向車がくれば、履行するのに苦労する細い山道の先にある新岩間温泉。こんな所営業しても人が来るのかな。でもなんと営業している。10:40新岩間温泉を出発。出発前から暑い、暑い。林道を30分ほど歩いて、登山道に入る。最初から樹林帯の急登。熱中症にならないように十分、水分と塩分も補給しながら、焦らず、ゆっくり登っていく。Yさんの山スキー友達、山アットランダムさんが丁度1週間前に同じコースを行かれた時の情報で小桜平小屋には少し湧水があるとのことだったが、一応多めの水を持って登る。

新岩間温泉からスタート
新岩間温泉からスタート
新しくなった小桜平避難小屋
新しくなった小桜平避難小屋

 バテないために少しでも荷物を軽くしたい中、T中博子さんは、一番多くの水を運んで下さった。感謝。全然楽じゃない「楽々新道」。小桜平小屋まで長い樹林帯を暑さと闘いながらゆっくり登っていく。このコースで出会った人は、虫の調査をしていた大学の教授の様な方一人だけだった。やはり人が入りにくいコースなのだろう。出会った花達抜粋。ツクバネ草、まいづる草、ツバメオモト、エンレイ草、サンカヨウ、イワイチョウ、ツマトリ草、キソチドリ、ミヤマリンドウ、コケモモ、アキノキリン草、カラマツ草、そして小屋の命名の由来となった可憐な小桜草。これらは、まだ、白山の夏の花の競演のプロローグ。お花を楽しみながらゆっくり登っていく。予定より1時間遅く、小屋に到着。木の香りの爽やかな清潔な素敵な新しい小屋だ。トイレもきれい。マット、手作りの食台、そして、キンチョール、困ったときの水が準備されてた。小屋を管理する人の心配りがとても嬉しい。今夜は、私達のパーティのみ。暑かったな。先ずはビールで乾杯。しかし、1週間前にあった湧水は、微かにしか残っていない。仕方ない。この水しかないんだし、なんとかタオルで濾して、煮沸して使うしかない。こんな時の為に、コーヒーフィルターを何枚か入れておいた方がいいなと。今夜のディナーは各自持ち寄り。トマト・キュウリ、ゴボウサラダ、タケノコ煮、ウナギ、岳食うどん等々。これは、ヒットだ。作らなくていいし、持ち寄りだと色々楽しめる。食担の負担がない。お勧め。茜色に染まる夕日がきれい。夜は、満天の星空だったとか。

1日目、夕食を小桜平避難小屋前で
1日目、夕食を小桜平避難小屋前で
夕焼けをバックに記念撮影
夕焼けをバックに記念撮影

7月28日(土)天候晴れ

 今日は、今回のハイライトコースを行く。明け方から雨模様。出発時には雨も上がるが、ガスかかる中、出発。小桜平の緩やかな登りを歩き始める。見返り坂まで来たところで、ガスも晴れ、清浄が原、火の御子峰の眺望が開け、緑と雪渓が織りなすこの景色が見たくて、多くの人が夏山を訪れるのだろう山容が、今まで暑さの中、えんやら登ってきた私達を祝福してくれる。「うわーきれい」と歓声。花達も益々、色とりどりに私達を迎えてくれる、シナノキンバイ、ミヤマキンホウゲ、車ユリ、其々の群生が広がる。

2日目、登山道より火の御子峰の地獄尾根
2日目、登山道より火の御子峰の地獄尾根
七倉山、四塚山をバックに
七倉山、四塚山をバックに

 もうきっと訪れる機会が無いかも知れないからと四塚山山頂を目指すも、かなり時間がかかりそうなので、あれが「四塚山ね」って確認して、七倉山分岐を目指す。10:00御手水鉢から白山釈迦岳を見る。このあたりからやっと室堂からやってきたという登山者と少しづつ出会う。七倉分岐には、まだ多くの雪渓が残っていた。10:57大汝山(2,684m)着。ここまでの登山の感謝とこれからの安全、それぞれの家族の事をお祈りする。神主さんと山ガール姿の巫女さんも見かける。御池めぐりの途中で、南の石徹白からの白山禅道の長い距離を辿ってきたK枝チームと出会う。なんと12時間かかったとか。元気だ。

クルマユリ
クルマユリ
大汝峰山頂で記念撮影
大汝峰山頂で記念撮影

 12:10御前峰着。もうここは、夏の白山。老若男女がひしめき合っている。私達も今までの登山を握手で感謝。13時までに室堂に到着しないとお昼ご飯にあり付けない。急げ急げ。12:50滑り込みセーフで辿り着き、生ビールで乾杯!ハイキング部のS山さん他メンバー3人と出会う。お互い「お疲れ様」。後は、南竜ケ馬場テント場へ向かうのみ。途中のトンビ岩では、天に向かってポーズ。今回は、貸テントを利用、山小屋で夕食と、荷物の軽量化を最優先に考えたナイスな計画。それでも暑さにバテた。集中に参加した人たちと恒例の宴会開催。沢のぼりのN岡さんとK坂さんが最終に参加されて益々賑やかに。沢7時間+縦走5時間=12時間の行程なんて。凄過ぎ。それぞれのコースの報告をもっと聞きたがったが、私たちは明日に備えて少し早く引き上げる。

大汝峰山頂より左、剣ケ峰。 右、御前峰
大汝峰山頂より左、剣ケ峰。 右、御前峰
御前峰山頂(2,702.2m)にてメンバー全員で
御前峰山頂(2,702.2m)にてメンバー全員で

南竜へ、トンビ岩でちょっと楽しんで
南竜へ、トンビ岩でちょっと楽しんで
南竜ケ馬場のテント場で山友会合宿参加者で記念撮影
南竜ケ馬場のテント場で山友会合宿参加者で記念撮影

7月29日(日)天候晴れ

 今日がいよいよ今回の縦走のクライマックス。昨日バテて、砂防新道から帰るというK川実さんを残して女性4名、早朝テン場を出発。チブリ尾根、別山などを眺めながら黒ボコ岩を目指す。「うぁーあんな遠い所までK枝チームはもどるんやね」「チブリ尾根は長い尾根やね。あの尾根を夏の午後から登れば、バテるね」。丁寧に整備された黒ボコ岩までの道を行く。白山を愛する人たちの気持ちを感じるきれいな道だ。黒ボコ岩からやはり急に人が増えて団体の登山者が何組も現れる。早く、行こう。と言いながら、百花繚乱の白山の花達に何度も目と足を奪われて、今この時期にしか見られない花達を思う存分楽しみながら、観光新道を降りていく。分からない花、初めて見る花の名前もフラワーティチャーY森さんが即座に答えてくれる。しかし、あまりの多さに中々覚えられない。観光新道途中でなんと小桜平小屋の情報提供者、山アットランダムさんと遭遇。これから白山釈迦岳まで日帰りで行くと言う。強靭なり。

ハクサンチドリ
ハクサンチドリ
3日目 観光新道のお花を楽しんで。殿ケ池避難小屋を写す
3日目 観光新道のお花を楽しんで。殿ケ池避難小屋を写す

 別当出会い分岐から越前禅定道を行く。ここから全く人がいなくなる。暫く使われていなかった道。1999年の昭文社の地図には載っていない。自然林がそのまま残り、ブナ、カヤキ、松などの巨木があちこちに見られる樹林帯。今までと全く異なる山容。天井壁と言われる両サイド切り立った細尾根を注意しながら自然林を楽しみながら歩いていく。秋は紅葉で綺麗だろう。ここで出会った登山者は、父と小学生の息子の二人連れ、南竜ケ馬場テント場で出会った大学生の二人。かなり低い標高のところで出会った団体登山者だけだった。「珍しい道を歩く人もいるんやね」って。12:20、やっと永井旅館に到着。先に下山にたK川実さんが涼やかに迎えてくれる。体調不良で待機されてたA部恵子さんにも出会えて良かった。3日間の汗を流して。お疲れ様でした。お花と白山の本宮と越前禅定道を楽しむ欲張りな計画を立てて下さったY森さん、丁寧な地図と沢山のお水と食べ物を提供して下さったT中博子さん、紫蘇ごはんと沢山の美味しい食材を持ってきて下さったM田さん、皆さん一杯お世話になりました。感謝、感謝。出会った沢山の花達は書ききれないので省略。花報告をどなたかして下さったらいいなぁ。この時期の白山に一度は訪れたいと思っていたので大満足の山行となりました。とても楽しかった。

指尾山山頂で白山本峰をバックに。でも白山はガスの中
指尾山山頂で白山本峰をバックに。でも白山はガスの中
下山口に到着。皆様お疲れ様。暑かったね
下山口に到着。皆様お疲れ様。暑かったね

(K川)