立山雄山~ザラ峠~薬師岳 縦走

クルマユリ
クルマユリ

山 行 日: 2011年(平成23年)8月4日(木)夜~7日(日) 前夜発小屋泊まり二泊三日

参 加 者: Y森(CL) , K川き(SL救急) , S木(会計) , K枝 , K西 , M内(以上3名は記録)

8月5日(金)  晴れ後ガス  (距離8km 累積標高登り995m 下り930m)

コースタイム

ロープウエイ…バス→室堂着 08:50出発→ 09:30 一ノ越→雄山往復(祈祷付き)→11:30一ノ越→13:10 鬼岳→14:15 獅子岳→15:30 ザラ峠→16:25 五色ヶ原山荘着

行   動:歩行時間約8時間弱

記   録

 今日の室堂は昼から下り坂。でも出発時は良いお天気。この天気が続きますように。と祈りながら取りあえず一ノ越をめざします。一の越に着いた時には雲がかかって天気予報は当りかな。雄山は何時もの様に老若男女が行きかいスローペース。頂上で祈祷をして貰いお神酒も頂いて(\500)初めての経験でたくさんお祈りをしてしまいました。

 一ノ越を降りても回復は望めず、五色に向かいます。途中、雷鳥の歓迎やお花のお披露目もあり足も止まりがち。雪渓を2ヶ所程横切り、梯子もあり足元に気を使う。ウン十年前に歩いたコースですが全然記憶は蘇らず・・・少し天気も回復してきたザラ峠で暫しの休憩をとり、ほどなく両側高山植物で楽しませてくれる木道となり五色ヶ原山荘をめざします。ヒュッテも山荘も雲が晴れて目に入り自然と足が軽くなってきます。

 五色ヶ原山荘はお風呂がある!と聞いていたので行く前から楽しみにしていました。汗を流すだけですが、一日歩いた後に入るしかも山の上での入浴は何ともいえず、疲れもブッ飛び明日の薬師岳までの長帳場ですが元気に歩きましょう。しかも「ダイヤモンドコース」と銘打ったコースなので楽しみです。

一日目、快晴の立山室堂で雄山をバックに全員、出発
一日目、快晴の立山室堂で雄山をバックに全員、出発
でも雄山まで登ったら、ガスが出てきて眺望得られず
でも雄山まで登ったら、ガスが出てきて眺望得られず

ザラ峠でガスが切れた。佐々成政は、冬に本当にここを越えたのか?
ザラ峠でガスが切れた。佐々成政は、冬に本当にここを越えたのか?
「五色ケ原山荘」が見えてきました
「五色ケ原山荘」が見えてきました

(K西、記)

 

8月6日(土)   早朝晴れ後曇後雨、夕方回復   (距離11.8km 累積標高登り1380m 下り930m)

コースタイム:   歩行時間約12時間

3:55五色ケ原山荘(2, 485m)4:40→5:25鳶山(2,615m)5:40→6:42(2450m地点少し朝食)7:00→7:32越中沢岳(2,591.4m)7:42→9:00スゴの頭(2,431m)9:20→10:00スゴ乗越(2,140m)10:10→10:55スゴ乗越小屋(2,265m)11:15→12:02ピーク手前12:12→12:40間山(2,585.2m)→14:27北薬師岳(2,900m)14:32→15:42薬師岳(2,926m)15:52→薬師岳山荘(2,701m)16:45

 

行    動

 前夜、立山周辺の高山植物のスライド映写会がありその後就寝。睡眠十分でいよいよハイライトの1日が始まる。早立ちのため朝食は弁当である。予定行程では12時間行動、慌てず持久戦、体力勝負を覚悟する。5時、少し登った展望の利く場所でご来光を迎える。五色ケ原を前景に後立山連峰からのサンライズである。鳶山までは楽な130mの登り、既にガスが掛かり始めたが、可憐な花を見ながら歩くと足取りも軽い。鳶山付近にしか見られないリンネソウもあった。263m下り235m登ると越中沢岳で、途中2450m地点で朝弁当を少し摂る。小雨に成ってきたが予定通り順調である。越中沢岳からスゴ乗越へは急な451mの下りで、10時頃から雨になり足場が悪く神経を使う。125m登るとスゴ乗越小屋に到着。一気に薬師岳山荘まで足を伸ばす登山者は少なく、スゴ乗越小屋泊が普通で、偶然クロスした友人夫婦も五色ケ原山荘までらしくお互いに健闘を祈る。本降りになってしまったが、行程はまだ約半分まだまだこれから、エネルギーを補給し先に進む。

 北薬師岳までは大体ゆっくりした635mの登りで雨の中を歩く。途中から付かず離れずで歩いていた大学生パーティの1人がバテバテ状態で大丈夫かと気になっていたが、自分自身、長時間雨具を着けて歩いていたので濡れから体温が下がってきて、低体温症状態になっているのが分かり雨の中思い切って1枚着る。特に稜線の西側を歩くと風があり寒い。時折雷鳴がするのを気にしながら間隔をあけて歩く。何とか北薬師岳まで辿り着く。やっと雷から開放されて北薬師岳をバックに記念撮影。薬師岳の祠が見えるあと少し長い距離を来ました。雄大な斜面には薬師岳山荘や太郎平小屋も見えます。

 何とまた70mの岩場の下りあり。96m登って歓喜の薬師岳登頂です。全員でお互いの健闘を称え合いました。記念撮影のとき偶然トレールランナーが到着し、今朝室堂を出発し遅くなっても黒部五郎小舎まで行くとのこと。先ほど上高地まで行くランナーが通ったでしょうといわれ唖然、世界が違うと思いました。一木一草生えていない大斜面を225m下って山荘にゴールイン。真新しい薬師岳山荘が暖かく迎えてくれました。乾杯のビールと夕食も美味しかったが、展望と夜景が素晴らしかった。

 今回のコースは展望が素晴らしいのでダイヤモンドコースと呼ぶらしいです。太郎平から槍ケ岳までは西銀座ダイヤモンドコースと呼ぶそうです。テントを持って歩きたいですね。

 姿が見えた鳥 :イワヒバリ、ライチョウ、ホシガラス、ツバメ 声が聞こえた鳥: メボソムシクイ。ルリビタキ、ウグイス、ヒガラ、カヤクグリ、ミソサザイ、クロジ

 

感   想

 想像していたより起伏が多くハードな山行でした。雨の中苦しかったけれども、素晴らしいパーティに恵まれ楽しい3日間の縦走でした。これで馬場島から新穂高までつながりました。ありがとうございました。

二日目朝5時五色ケ原と立山連峰
二日目朝5時五色ケ原と立山連峰
やっと雷から解放されて、北薬師岳をバックに
やっと雷から解放されて、北薬師岳をバックに

長~い距離でした。12時間行動。薬師岳山頂で記念撮影
長~い距離でした。12時間行動。薬師岳山頂で記念撮影
ミネズオウ
ミネズオウ

(K枝 記)

 

8月7日(日)    快晴   (距離8.7km 累積標高登り90m 下り1,430m)

コースタイム   歩行時間約6時間

薬師岳山荘5:40→ケルン6:00→薬師峠6:45→太郎平小屋7:20→五光岩ベンチ8:35→1870.6の三角点9:47→折立11:15 予約タクシーで立山駅へ12:18 グランピア立山入浴と食事→高速(富山)15:25→栗東IC→膳所山森邸20:00

 

行    動

 前日の雨はどこへ、すがすがしい朝日の景色を楽しみ、5時間コースの下山開始です。薬師峠までは岩場下り、小屋付近は、長い木道が続く道を足早に進める。

 太郎平小屋では、コーヒータイムをとる。そこで荷物の積み下ろしヘリコプターを間近にみることができたが、風の威力に吹き飛ばされそうになる。急な下りが多くなり、昨日の雨でぬかるんでいる道に文句をいいながら、ただひたすら折立めざし歩く。予約したタクシーに乗り込み立山駅駐車場の車の前までつけてもらえて楽チンでした。

 

三日目。早朝。薬師岳山荘から、槍、穂高連峰の山並
三日目。早朝。薬師岳山荘から、槍、穂高連峰の山並
改装(新築)一周年、薬師岳山荘にて
改装(新築)一周年、薬師岳山荘にて

穂高連峰と三俣蓮華岳と双六岳方面
穂高連峰と三俣蓮華岳と双六岳方面
ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ

(M内 記)

 

Y森 より  \(^o^)V

 今回は昨年、集中で行くはずだったコースで二度目の計画でした。一番良い中日が雨に降られてしまい残念でしたが、皆さんと一緒に12時間歩き通せたことをうれしく思っています。山荘での入浴、お花、槍、穂高の山並眺望を、また稜線での雷等、皆様と体験でき満足しています。またCLを補助していただきありがとうございました。感謝しております。これからもよろしくお願いいたします。

太郎平小屋でヘリの荷揚げを楽しむ。何回もくるので面白い
太郎平小屋でヘリの荷揚げを楽しむ。何回もくるので面白い
無事、折立に下山。そしてタクシーで立山へ戻る
無事、折立に下山。そしてタクシーで立山へ戻る